橙色札 クイズ 下書き

第1問

Q 百人一首が詠まれていた平安時代は、夫婦はいっしょに住んでいた。〇か✖か?

この歌の意味

 夜が明けてしまうと、(また日は)かならず暮れるもの(そうるすと、恋しいあなたにまたあえる)とはわかっているのですが、それでもやはり、(こうして別れ帰らなくてはいけないのか)うらめしく思われる 夜明け方でありますよ。

A ✖

 夫は妻の住んでいる家(やしき)を夜たずね、朝帰るという、 「通い婚(かよいこん)」が普通。

 デートも、昼間男女が会うことはなく、夜に彼女の家を訪ねるのが普通だった。

他にも、通い婚の歌としては、次のものがあります。

この歌の意味

 嘆きながら、一人で孤独に寝ている夜が明けるまでの時間がどれだけ長いかご存じでしょうか? ご存じないでしょうね。

この歌の意味

 「今すぐに参ります」とあなたが言ったばかりに、9月の夜長をひたすら眠らずに待っているうちに、夜明けに出る有明の月が出てきてしまいました。

第2問

Q 「みじかきあしの」とは、何が短いのか?

①作者の足

②恋人の足

③芦という植物

この歌の意味

 難波潟の芦の、節と節との短さのように、ほんの短い間も逢わずに、一生を過ごしてしまえと、あなたは言うのでしょうか。

A ③

「芦」は水辺に生えるイネ科の植物。高さ2~4mになる。

第3問

Q 「逢坂山(あふさかやま)」は、大阪府にある。〇か✖か?

この歌の意味

 恋しい人に逢える「逢坂山」、一緒にひと夜を過ごせる「小寝葛(さねかずら)」その名前にそむかないならば、逢坂山のさねかずらをたぐり寄せるように、誰にも知られずあなたを連れ出す方法があればいいのに。

A ✖

 この歌の舞台になっている「逢坂山」は、今の京都府と滋賀県大津市の境になっている坂道である。付近に高速道路が通り、同じ百人一首にある、蝉丸の「これやこの 行くも帰るもわかれては知るも知らぬも逢坂の関」の歌碑が建っていたりする。

第4問

Q この歌は、まだ会ったことの無い女性への恋心を歌っている。〇か✖か?

この歌の意味

 みかの原から湧き出て、原を二分するようにして流れる泉川ではないが、いったいいつ逢ったといって、こんなに恋しいのだろうか。(一度も逢ったことがないのに)

A 〇

第5問

Q この歌は、恋しい人に会う前と、会った後の気持ちを比べている。会う前の気持ちのことを、どう表しているか?

この歌の意味

 恋しい人とついに逢瀬を遂げてみた後の恋しい気持ちに比べたら、昔の想いなど、無いに等しいほどのものだったのだなあ。

A 無いに等しい、何も考えていなかったようなものだ。


第6問

Q この作者は、右近の恋人であったが、どんな体型だったか?

この歌の意味

 もし逢うことが絶対にないのならば、かえってあの人のつれなさも、我が身の辛い運命も恨むことはしないのに。(そんなに滅多に逢えないなんて)

A 太っていた。

 立つことも座ることも苦しいぐらい、太っていたそう。

第7問

Q 「いたづらに」の意味は?

①いたずら

②無駄だ

③とっても良い

この歌の意味

 私のことを哀れだと言ってくれそうな人は、他には誰も思い浮かばないまま、きっと私はむなしく死んでいくのに違いないのだなあ。

A ②

 「いたづら」は「はかない」とか「無駄だ」という意味で、「身を無駄にする」→「死ぬ」ことを意味する。しかもむなしい死に方である。

第8問

Q 兵士のたく火が、夜は燃えて昼は消える。これによって作者は、恋心を表している。〇か✖か?

この歌の意味 

 宮中の御門を守る御垣守(みかきもり)である衛士(えじ)の燃やす篝火が、夜は燃えて昼は消えているように、私の心も夜は恋の炎に身を焦がし、昼は消えいるように物思いにふけり、と恋情に悩んでいます。

A 〇

 ちょうど恋する私の心が、夜には情念で燃え上がり、昼には意気消沈して物思いにふけるかのようだなあ、という気持ちを表している。

第9問

Q 作者は、今、病気で死にかけている。〇か✖か?

この歌の意味

 もうすぐ私は死んでしまうでしょう。あの世へ持っていく思い出として、今もう一度だけお会いしたいものです。

A 〇

 作者の和泉式部は、生没年不詳である。

第10問

Q この歌は、悲しい別れを迎えなければならなかった男が、なんとか恋人にもう一度逢えれば、と切実に願う話である。これは、作り話である。〇か✖か?

この歌の意味

 今となっては、あなたへの想いをあきらめてしまおう、ということだけを、人づてにではなく(あなたに直接逢って)言う方法があってほしいものだ。

A ✖

 この歌は実話で、この歌の作者・藤原道雅と三条院の皇女・当子(とうし)内親王との秘密の恋のエピソードが残されている。

第11問

Q この歌の季節はいつか?

この歌の意味

 明け方、あたりが徐々に明るくなってくる頃、宇治川の川面にかかる朝霧も薄らいできた。その霧がきれてきたところから現れてきたのが、川瀬に打ち込まれた網代木だよ。

A 冬

  歌は、美しい風景を歌った典型的な「叙景歌(じょけいか)」である。

 冬の夜明け頃、目を覚まして外を眺めてみた。すると夜闇がうっすらと明けてくるとともに、川霧が徐々に薄らいでいき、宇治川でしか見られない網代木の列が見え始めてきたあ。

 とても絵になる風景で、旅に出て変わった情景を眺めた時の楽しさが感じられる。

第12問

Q 眠たくなって「枕が欲しい」と言ったのは、作者である。〇か✖️か?

この歌の意味

 短い春の夜の、夢のようにはかない、たわむれの手枕のせいでつまらない浮き名が立ったりしたら、口惜しいではありませんか。

A 〇

第13問

Q この歌は、恋の歌である。〇か✖か?

この歌の意味

 川の瀬の流れが速く、岩にせき止められた急流が2つに分かれる。しかしまた1つになるように、愛しいあの人と今は分かれても、いつかはきっと再会しようと思っている。

A 〇

 上皇の死後、後白河天皇と、どちらの皇子を天皇にするかで争って破れたのが「保元の乱」であった。

 後世には、崇徳院の不遇な生涯とこの歌を結びつけ、強引に譲位させられた無念の想いが込められている、と解釈する研究者もいる。

第14問

Q この歌は、作者が長年思い続けた恋心を歌ったものである。〇か✖か?

この歌の意味

 難波の入り江の芦を刈った根っこ(刈り根)の一節(ひとよ)ではないが、たった一夜(ひとよ)だけの仮寝(かりね)のために、澪標(みおつくし)のように身を尽くして生涯をかけて恋いこがれ続けなくてはならないのでしょうか。

A ✖
 旅先での出会いを歌った恋の歌である。

第15問

Q 「雄島」は、何県にあるか?

①兵庫県

②福井県

③宮城県

この歌の意味

 あなたに見せたいものです。松島にある雄島の漁師の袖でさえ、波をかぶって濡れに濡れても色は変わらないというのに。(私は涙を流しすぎて血の涙が出て、涙を拭く袖の色が変わってしまいました)

A ③

  「雄島(をじま)」は、歌枕としても有名な陸奥国(現在の宮城県)の松島にある島のひとつである。

第16問

Q 「杣」は植林した木を切り出す山「杣山(そまやま)」のことである。ここでは、何と言う山か?

①富士山

②吉野山

③比叡山

この歌の意味

 身の程もわきまえないことだが、このつらい浮世を生きる民たちを包みこんでやろう。この比叡の山に住みはじめた私の、墨染めの袖で。

A ③

 13歳で出家し、37歳の時に天台宗の座主(比叡山延暦寺の僧侶の最高職で首長)となった。

第17問

Q 「ならの小川」は、奈良県にある。〇か✖か?

この歌の意味

 風がそよそよと吹いて楢(ナラ)の木の葉を揺らしている。この、ならの小川の夕暮れは、すっかり秋の気配となっているが六月祓(みなづきばらえ)のみそぎの行事だけが、夏であることの証なのだった。

A ✖

 「ならの小川」は、奈良市のことではなく、京都市北区の上賀茂(かみがも)神社の境内を流れている御手洗川(みたらしがわ)を指している。

 さらに「なら」はブナ科の落葉樹、ナラ(楢)の木との掛詞で、「神社の杜に生える楢の木の葉に風がそよぐ」意味と、「御手洗川に涼しい秋風が吹く」という意味を掛けている。

第18問

Q 「をし」の意味は?

この歌の意味

 人間がいとおしくも、また人間が恨めしくも思われる。つまらない世の中だと思うために、悩んでしまうこの私には。

A 「をし」は「愛(を)し」と書き、「愛おしい」という意味である。

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