青色札 クイズ 下書き

第1問

Q 百首の中で「昆虫」が歌われているのはただ一首だけ!それが、この札!
 ここで言う「きりぎりす」とは、キリギリスのことである。〇か✖️か?

この歌の意味

 こおろぎが鳴いている、こんな霜の降る寒い夜に、むしろの上に衣の片袖を自分で敷いて、独り(さびしく)寝るのだろうか。
A ✖️

「きりぎりす なくや霜夜のさむしろに〜」の「きりぎりす」は、コオロギのことである。

第2問

Q 山鳥とは、何の鳥のことか?

①キジの仲間

②スズメの仲間

③ホトトギスの仲間

この歌の意味

 山鳥の尾の、長く長く垂れ下がった尾っぽのように長い夜を(想い人にも逢えないで)独りさびしく寝ることだろうか。

A ③

 「山鳥」はキジ科の鳥で雄の尾が非常に長いと言われる。そのため「長いこと」を表す時に使われる。

第3問

Q ここで鳴いているシカは、オス?メス?

この歌の意味

 人里離れた奥山で、散り敷かれた紅葉を踏み分けながら、雌鹿が恋しいと鳴いている雄の鹿の声を聞くときこそ、いよいよ秋は悲しいものだと感じられる。

A オス。メスが恋しいと鳴いているのである。

第4問

Q カササギというのは、カラスの仲間の鳥である。この鳥は、作者の目の前に、どれぐらいいるか?

①1羽

②多数

③いない

この歌の意味 

 七夕の日、牽牛と織姫を逢わせるために、かささぎが翼を連ねて渡したという橋ーー天の川にちらばる霜のようにさえざえとした星の群れの白さを見ていると、夜もふけたのだなあと感じてしまうよ。

A ③

「かささぎの渡せる橋」とは、ここでは、天の川を表している。

第5問

Q ここでの「をとめ」とは何か?

①老婆(ろうば)

②若い日の作者

③天女(てんにょ)

この歌の意味

 天を吹く風よ、天女たちが帰っていく雲の中の通り道を吹き閉ざしてくれ。乙女たちの美しい舞姿を、もうしばらく地上に留めておきたいのだ。

A ③天女

 実際には、舞を踊る少女のことである。


第6問

Q この歌は、何をテーマにした歌か?

①片思い

②失恋

③人生

この歌の意味

 陸奥で織られる「しのぶもじずり」の摺り衣の模様のように、乱れる私の心。いったい誰のせいでしょう。私のせいではないのに(あなたのせいですよ)。

A ①

 「忍ぶ恋」を詠んだ歌で、この歌が作られた平安時代の恋の歌の、流行のテーマであった。恋してもかなうはずのない高貴な人や他人の妻への慕情に心を乱す男のことを歌った歌である。

第7問

Q 「ぬさ」とは何か?

①お金(紙幣)

②米ぬか

③色とりどりの木綿や錦、紙を細かく切ったもの。

この歌の意味

 今度の旅は急のことで、道祖神に捧げる幣(ぬさ)も用意することができませんでした。手向けの山の紅葉を捧げるので、神よ御心のままにお受け取りください。

A ③

 「幣(ぬさ)」は色とりどりの木綿や錦、紙を細かく切ったもの。旅の途中で道祖神にお参りするときに捧げた。

第8問

Q ここでの「有明」とは?

①場所、地名

②時間帯

この歌の意味

 有明の月は冷ややかでそっけなく見えた。相手の女にも冷たく帰りをせかされた。その時から私には、夜明け前の暁ほど憂鬱で辛く感じる時はないのだ。

A ②

 十六夜以降、おおむね二十夜以降の、明け方まで空に残っている月のことである。

 中年男の悲哀をぐっと感じさせる愁いのある朝帰りの歌である。 


第9問

Q 「吉野」という所は、春は桜の名所である。では、冬は、何の名所か?

この歌の意味

 明け方、空がほのかに明るくなってきた頃、有明の月かと思うほど明るく、吉野の里に白々と雪が降っていることだよ。

A 雪の名所

 吉野は、大和国(現在の奈良県吉野郡)吉野のあたり一帯。平安時代には、春は桜、冬は雪の名所として知られる山里であった。

第10問

Q 作者は80歳まで長生きした。〇か✖か?

この歌の意味

 あなたのためなら、捨てても惜しくはないと思っていた命でさえ、逢瀬を遂げた今となっては、(あなたと逢うために)できるだけ長くありたいと思うようになりました。

A ✖

 「末の世にもさるべき人や出でおはしましがたからむ(今後もこのような人は現れないだろう)」と言われるほどの美男で人柄も良かったのだが、痘瘡(天然痘)にかかってわずか21歳の若さで死去した。


第11問

Q この歌は、少ししかない恋人との時間を惜しんだ歌である。〇か✖か?

この歌の意味

 せっかく久しぶりに逢えたのに、それが貴女だと分かるかどうかのわずかな間にあわただしく帰ってしまわれた。まるで雲間にさっと隠れてしまう夜半の月のように。

A ✖

 「新古今集」には、幼友達と久しぶりに逢ったが、ほんのわずかの時間しかとれず、月と競うように帰ったので詠んだ、と本人が書いている。

 そうしたことから雲間にすぐ隠れてしまう月になぞらえ、再会した幼友達とつもる話もできずに帰られてしまった寂しさを詠んだ歌である。

第12問

Q 作者の伊勢は、奈良から宮中に届けられた八重桜の献上品を、宮中で受け取る役に抜擢された。(その時、藤原道長から急に即興で詠めと言われ、即座に返したのがこの歌である。)

それまでこの役であったのは、誰か?

①清少納言

②紫式部

③和泉式部

この歌の意味

 いにしえの昔の、奈良の都の八重桜が、今日は九重の宮中で、ひときわ美しく咲き誇っております。

A ② 紫式部

第13問

Q ここで言う「鳥」とは、ウグイスのことである。〇か✖か?

この歌の意味

 夜がまだ明けないうちに、鶏の鳴き真似をして人をだまそうとしても、函谷関(かんこくかん)ならともかく、この逢坂の関は決して許しませんよ。(だまそうとしても、決して逢いませんよ)

A ✖

 「鳥」は「にわとり」で、「空音」は「鳴き真似」のことである。

第14問

Q この歌で対比されている、三室の山と龍田の川は、どちらも何の名所か?

この歌の意味

 山風が吹いている三室山(みむろやま)の紅葉(が吹き散らされて)で、竜田川の水面は錦のように絢爛たる美しさだ。

A 紅葉

第15問

Q ここで言う「宿」の意味は?

①自分の家

②旅館

③学校

この歌の意味

 あまりにも寂しさがつのるので、庵から出て辺りを見渡してみると、どこも同じように寂しい、秋の夕暮れがひろがっていた。

A ①

第16問

Q 「うかりける」の意味は?

①うっかりしている

②つれない、思い通りにならない

③しっかりしている

この歌の意味

 (私に冷淡で)つれないあの人が、私を想ってくれるようにと初瀬の観音様にお祈りをしたのに。まさか初瀬の山おろしよ、お前のように、「より激しく冷淡になれ」とは祈らなかったのに。

A ②

 「うかり」は形容詞「憂し」の連用形に過去の助動詞「けり」の連体形がついたもの。

 「憂し」は「思い通りにならず、つらい」とか「つれない」という意味になる。「つれないあの人を」という意味である。

第17問

Q 「ちぎりおきし」の意味は?

①約束していた

②細かくちぎっておいていた

この歌の意味

 お約束してくださいました、よもぎ草の露のようなありがたい言葉を頼みにしておりましたのに、ああ、今年の秋もむなしく過ぎていくようです。

A ①

第18問

Q この歌は、どんな状況で歌われたものか?

①今から船旅に出るぞ。

②島流しの刑にされてしまった。

この歌の意味

 広い海を、たくさんの島々を目指して漕ぎ出して行ったよ、と都にいる人々には告げてくれ、漁師の釣り船よ。

A ②

  834(承和元)年に遣唐使の副使に選ばれ、836(承和3)年に唐に向けて出発しましたが難破して帰国。

 837年の再出発の時に破損した船に乗せられそうになり喧嘩をしたため、当時の嵯峨天皇の怒りにふれ、2年間隠岐に流された。

 後に文才を惜しまれ、都に戻され参議にまで出世している。

第19問

Q 作者は歌に熱心で、毎月神社にお参りしていた。〇か✖か?

この歌の意味

 つれない人のことを思い嘆きながら、絶えてしまうかと思った命はまだあるというのに、辛さに絶えきれずに流れてくるのは涙だったよ。

A 〇

 80歳を過ぎてから出家した。晩年は比叡山に住んだが、非常に長命で元気で、90歳を過ぎてから耳が遠くなっても歌会に出て講評を熱心に聞いていたそう。

 本当に歌好きだったからか、死後、千載集に多くの歌が掲載されたのを喜び、選者・藤原俊成の夢に出てきてお礼を言ったという逸話が残っている。

第20問


Q 作者順徳院は、99番の作者後鳥羽院と、どのような関係か?

①親子

②親戚

③友達

この歌の意味

 宮中の古びた軒から下がっている忍ぶ草を見ていても、しのんでもしのびつくせないほど思い慕われてくるのは、古きよき時代のことだよ。

A ① 

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