【80番】崇徳院の母にお仕えした!!待賢門院堀河!!


ジャンル:恋
時代:平安時代 
超要約:浮気すんな

歌の意味(子ども向け):恋はいつだって不安。この黒髪のように心は乱れているわ。
歌の意味:(昨夜契りを結んだ)あなたは、末永く心変わりはしないとおっしゃっいましたが、どこまでが本心か心をはかりかねて、お別れした今朝はこの黒髪のように心乱れて、いろいろ物思いにふけってしまうのです。

☟この首に関するクイズ

Q 百人一首の詠まれた時代の「美人の条件」は、髪が長いことである。〇か✖か?
 

A 〇
 百人一首のよまれた時代、女性たちの流行は、ロングヘアー。髪が長いことが美人の条件だといわれ、みんながこぞって髪をのばした。
 現在のようにシャンプーやコンディショナーなどない時代、長くのばした髪の手入れはたいへんだったようだ。米のとぎ汁(じる)でシャンプーしたり、植物性の油であらったりしていたようだ。
 自分の身長くらい髪をのばしていたというから、寝(ね)るときもたいへん。また、髪の薄(うす)い女性のためには、かつらまであったようだ。

👇語呂合わせ(覚え方)


 恋人と一夜を共にした次の日の朝に、男から送られてきた歌への返歌です。朝が来て、恋人が返ってしまうと、心変わりしないかと不安になる心の乱れを、黒髪の乱れに例えています。また、黒髪の乱れで女性のなまめかしい美しさも表現しています。

 この歌は、百人一首にも歌がある崇徳院の命で作られた「久安(きゅうあん)百首」にあるものです。久安百首は、いくつかのテーマごとに歌を詠んで合計で百首にするというもの。この歌は、男が届けてきた後朝の歌に対する返歌という趣向で詠まれました。

 「長からむ心」は「末永く変わらないであろうという心」という意味です。

 黒髪は、昔の女性の美しさを象徴するもので、つややかで長い黒髪は美人の条件でした。毎日洗うことはできないので、髪のにおいを消すために、お香を焚いて髪や衣服にしみこませていたそうです。

 作者名の「待賢門院堀河(たいけんもんいんのほりかわ)」というのは、本名ではありません。「待賢門院(たいけんもんいん)という高貴な方にお仕えしている堀河さん」ということを意味しています。待賢門院は、崇徳院と後白川天皇の母です。崇徳院は天皇在位後政略で退位させられますが、その時に、母である待賢門院も追放され、堀河も一緒に出家しています。

 父・顕仲(あきなか)、妹や叔父もすぐれた歌人でした。西行法師(86番)とも親交がありました。生没年共に不詳です。


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