【52番】恋心をストレートに歌い上げた!!藤原道信朝臣!!


ジャンル:恋
時代:平安時代 
超要約:夜が恋しい

歌の意味(子ども向け):あなたと離れなければいけない朝が、にくい。
歌の意味:夜が明けてしまうと、(また日は)かならず暮れるもの(そうるすと、恋しいあなたにまたあえる)とはわかっているのですが、それでもやはり、(こうして別れ帰らなくてはいけないのか)うらめしく思われる 夜明け方でありますよ。
☟この首に関するクイズ

Q 百人一首が詠まれていた平安時代は、夫婦はいっしょに住んでいた。〇か✖か?

A ✖
 夫は妻の住んでいる家(やしき)を夜たずね、朝帰るという、 「通い婚(かよいこん)」が普通。
 デートも、昼間男女が会うことはなく、夜に彼女の家を訪ねるのが普通だった。
👇語呂合わせ(覚え方)


 平安時代の夫婦や恋人は、男性が夜に女性の家に家って、朝になると自分の家に帰るという生活をしていました。この歌は、百人一首3つ目の「後朝(きぬぎぬ)の歌」です。明け方に男性が家に帰る時、恋人との別れをうらめしく思って作ったものです。いつまでも一緒にいたいという気持ちが強く伝わってきます。

 「朝ぼらけ」は、秋や冬に用いられる語(春には「あけぼの」か用いられる)で、夜がほのぼのと明けるころ、のことです。当時は、男が女と別れて、自分の家に帰る時間帯のことを指します。

 作者である藤原道信(ふじわらのみちのぶ)は、容姿も美しく、和歌に大変優れ、人がらも立派だったと言われています。母は、謙徳公の娘です。道信には、二人の異母兄がいて、彼らは互いに昇進を争っていましたが、道信はそういう政争からは離れた雅な人だったそうです。しかし、天然痘により、23歳の若さで亡くなりました。前年には流行性感冒が流行り、この年は天然痘。死者が珍しくない悲惨な時期にあっても、道信の死は多くの人々に惜しまれた、とのことです。


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