【40番】壬生忠見との「恋」歌合対決を制した!!平兼盛!!


ジャンル:恋
時代:平安時代 
超要約:顔に出た恋 

歌の意味(子ども向け): 好きな人がいるって、ばればれか~。
歌の意味:心に秘めてきたけれど、顔や表情に出てしまっていたようだ。私の恋は、「恋の想いごとでもしているのですか?」と、人に尋ねられるほどになって。

☟この首に関するクイズ

Q 天皇の開いた「忍ぶ恋」をテーマとした歌会で、1位を競ったもう一つのライバル歌は何か?
 

A 恋すてふ
 「拾遺集」の詞書では、この歌は960年に村上天皇が開いた「天暦御時歌合(てんりゃくのおほんときのうたあわせ)」で詠まれた。ここでは、「忍ぶ恋」の題で同じく百人一首に収載されている壬生忠見(みぶのただみ)の「恋すてふ」の歌と優劣を競い合った。
 しかしこの2首は、どちらも甲乙つけがたい名歌だったため、判定に困ってしまったのだが、天皇がこちらの歌を口ずさんだことで勝ちとなったという有名な話がある。
  👇語呂合わせ(覚え方)


 この歌が詠まれたのは、960年に行われた、内裏(だいり)の歌合(うたあわせ)の場(天徳内裏歌合)です。「恋」という題で、この歌と41番の壬生忠見の歌「恋すてふ」が争いましたが、両者とも優れていたため、判者がどちらが良いかを決めることができませんでした。結局、村上天皇がこの平兼盛の歌をひそかに口ずさんだので、平兼盛が勝ったと言います。

 作者の平兼盛(たいらのかねもり)は、光孝天皇の子孫で、三十六歌仙の一人。(赤染衛門の父という説もあります。)「後撰和歌集」(2番目の勅撰和歌集)時代の代表的歌人の一人です。ちなみに、勅撰和歌集というのは、天皇や上皇の命令によって編集された歌集のこと。「兼盛集」という歌集も作られています。


 平兼盛は離婚をしているのですが、離婚の際、妻は身ごもっており、そのまま赤染時用と再婚します。そこで生まれたのが、「やすらはで」(59番)の作者、赤染衛門です。

  平兼盛は、赤染衛門は自分のむすめだと主張しますが、裁判で負けてしまいます。平兼盛はその後も、赤染衛門のことを思い続けたようです。

 この時代にも、離婚調停のようなことがあったことに、少し驚きました。でも、娘を思う気持ちは、いつの時代でも同じなのだとも思いました。


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