【37番】謎多き有名歌人!!文屋朝康!!


ジャンル:秋
時代:平安時代 
超要約:風に舞う露

歌の意味(子ども向け): 真珠が散っているみたいで、なんてきれいなんだ。
歌の意味:草の葉の上に乗って光っている露の玉に、風がしきりに吹きつける秋の野原は、まるで紐に通して留めていない真珠が、散り乱れて吹き飛んでいるようだったよ。

☟この首に関するクイズ  

Q この歌は、百人一首を選んだ人も、お気に入りの歌であった。ところで、百人一首を選んだ人は誰?
①藤原定家
②蝉丸
③小野小町
 

A ①
 激しい風に吹き飛ぶ水滴を、ほどけた真珠が散るさまに見立てた非常に美しい歌である。
👇語呂合わせ(覚え方)


 葉の上の白露を、「つらぬきとめぬ玉」、つまり、紐を通して結びつけていない真珠の玉に見立て、その乱れ散るさまを表現した美しい歌です。

 藤原定家もこの歌を気に入っていたということで、日本の秋の情緒をきれいに描いた素直な歌だといえるでしょう。


 作者の文屋朝康(ふんやのあさやす)は、文屋康秀(ふんやのやすひで)(22番)の子供ですが、生没年はもちろん、それ以外のことは不明だそうです。ただ、有名な歌合(うたあわせ)に出席して優れた歌を詠んだ、評判の歌人だったと言われています。しかし、その歌は、3首しか残されていません。恵まれないまま、低い官位のまま、一生を終えたそうです。

 雨上がりの秋の野原に出かけて、この歌のイメージに合う写真を撮ってみたいものです。きっと、今で言うインスタ映えする写真になることでしょう!


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