【31番】蹴鞠の名人だった!!坂上是則!!


ジャンル:冬
時代:平安時代 
超要約:降り積る月  

歌の意味(子ども向け):まぶしい!なんて見事な吉野の雪景色だ。
歌の意味:明け方、空がほのかに明るくなってきた頃、有明の月かと思うほど明るく、吉野の里に白々と雪が降っていることだよ。
☟この首に関するクイズ」

Q 「吉野」という所は、春は桜の名所である。では、冬は、何の名所か?
 

A 雪の名所
 吉野は、大和国(現在の奈良県吉野郡)吉野のあたり一帯。平安時代には、春は桜、冬は雪の名所として知られる山里であった。

👇語呂合わせ(覚え方)


 作者が奈良の吉野へ旅した時に、雪の降り積もった景色を見て、感動のあまり詠んだ歌です。しかも、その雪を、"夜明けの月の光"に見立てたことで、清らかな美しさがいっそう際立ちました。


 作者の坂上是則(さかのうえのこれのり)は、征夷大将軍・坂上田村麻呂(さかのうえのたむらまろ)の子孫で、平安時代の代表的歌人です。三十六歌仙の一人でした。三十六歌仙とは11世紀に藤原公任(ふじわらのきんとう)が選んだと言われる和歌の名手36人のことです。「是則集」という歌集があったことからも、歌人として、とても優秀だったということがわかります。

 また、蹴鞠(けまり)の名人でもありました。昔、貴族は蹴鞠という遊びをよくしていました。数人で輪を作り、シカの皮でできたまりを地面に落とさないように、足の甲で蹴り上げて受け渡していきます。坂上是則は、この蹴鞠が得意でした。醍醐天皇の前で、蹴鞠が行われた時、是則は206回続けて、まりを蹴り上げて見せました。天皇は大いに喜び、是則にご褒美として絹を出しました。

 「朝ぼらけ」は、夜がほんのり明ける頃のことです。主に、秋・冬について用いられます。

 「吉野の里」は、春は桜の名所、冬は雪の名所です。


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