ジャンル:恋
時代:平安時代
超要約: 淡白な人だ
歌の意味(子ども向け):ああ、あの日の君と別れてから、明け方は憂鬱だよ。
歌の意味:有明の月は冷ややかでそっけなく見えた。相手の女にも冷たく帰りをせかされた。その時から私には、夜明け前の暁ほど憂鬱で辛く感じる時はないのだ。
☟この首に関するクイズ
Q ここでの「有明」とは?
①場所、地名
②時間帯
A ②
十六夜以降、おおむね二十夜以降の、明け方まで空に残っている月のことである。
中年男の悲哀をぐっと感じさせる愁いのある朝帰りの歌である。
👇語呂合わせ(覚え方)
恋人との別れの辛さや悲しさを詠んだ歌です。作者の壬生忠岑(みぶのただみね)には思いを寄せる女性がいましたが、その女性はほかの人と結婚してしまいました。この和歌はその思いを詠ったものと伝えられています。
「ありあけ」とは、十六夜(いざよい)以降、おおむね二十夜以降の、夜遅く東の空から上り、明け方まで西の空に残っている月のことです。
「あかつき」とは、夜明けが近いけど、空がまだ暗い頃のことです。もう少し明るい時間帯のことは、「あけぼの」や「朝ぼらけ」と言います。
作者の壬生忠岑(みぶのただみね)は、41番の作者・壬生忠見(みぶのただみ)の父です。生没年共に不明です。古今和歌集の撰者の一人で、三十六歌仙の一人です。
平安時代の貴族のデートは、家デートのみでした。男性が女性の家に遊びに行くと決まっていました。その逆はなかったそうです。デートの申し込みは、男性が女性の家に直接出かけてします。もちろん、必ず女性からOKをもらえるとは限らず、壬生忠岑のように、ふられてしまう男性もいたそうです。なお、家デートの後は、男性から女性に歌を送ることになっていました。この歌のことを、「後朝(きぬぎぬ)の歌」と言います。
壬生忠岑(みぶのただみね)の子供が、壬生忠見(みぶのただみ)。親子で、こんなにも名前が似ているなんて!ということが、私にとっては、一番印象的でした!
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