【29番】紀貫之と並び、平安時代歌人のツートップ!!凡河内躬恒!!


ジャンル:秋
時代:平安時代 
超要約:白即ち折る  

歌の意味(子ども向け):霜か白菊がわからないくらい、全て真っ白で素敵!
歌の意味:もし手折(たお)るならば、あてずっぽうに折ってみようか。真っ白な初霜が降りて見分けがつかなくなっているのだから、白菊の花と。
☟この首に関するクイズ  

Q 「心あてに」とは、「あてずっぽうに」という意味である。〇か✖か? 

 A 〇

👇語呂合わせ(覚え方)


 その年初めて霜(しも)が降りた庭に咲く、霜と見間違うほどの白菊の美しさを詠んでいます。実際には、花と霜の見分けがつかなくなるということはありませんが、当時はこの歌のように、ひねった表現で詠むことが、好まれていました。白菊の白色と霜の白色が、庭に共存している美しい風景が目に浮かびます。

 作者の凡河内躬恒(おおしこうちのみつね)は、ずっと下級役人であったにも関わらず、歌才に優れ、紀貫之と並ぶ当時の代表的歌人として宮廷の宴に呼ばれたり、高官の家に招かれたりしたそうです。

 この凡河内躬恒と紀貫之(35番)と、壬生忠岑(みぶのただみね)(30番)と紀友則(きのとものり)(33番)の4人が「古今和歌集」の撰者です。「古今和歌集」は、最初の勅撰和歌集だったので、後の百人一首撰者である藤原定家も敬意を表したということです。三十六歌仙の一人でもあります。(三十六歌仙の36人の歌人のうち、百人一首に選ばれているのは、23人います。)

 ところで、白菊の花言葉は「真実」「誠実」です。作者の凡河内躬恒は、決して出世をしたわけではないですが、自然の美しさを感じる心を持ち続け、名歌を残したのが、素敵だなと思います。

 

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