【19番】恋多き美しき女性!!伊勢!!



ジャンル:恋 

時代:平安時代 

 超要約:偶には来い 

歌の意味(子ども向け):もう!ちょっとぐらい、会ってくれてもいいじゃない!

 歌の意味:難波潟の芦の、節と節との短さのように、ほんの短い間も逢わずに、一生を過ごしてしまえと、あなたは言うのでしょうか。 

☟この首に関するクイズ 

Q 「みじかきあしの」とは、何が短いのか?
①作者の足
②恋人の足
③芦という植物

A ③
「芦」は水辺に生えるイネ科の植物。高さ2~4mになる。

👇語呂合わせ(覚え方)



【19番目にて、女性歌人が初登場!】

 こんなにも恋慕(した)っているのに、ほんのわずかばかりの時間も逢ってくれないあなた。このまま人生を逢えないまま、過ごしてしまえとおっしゃるのでしょうか?〜

 この歌は、逢いに来てくれない恋人への恨みの気持ちを詠んでいます。「難波潟(なにわがた)」(=大阪湾の入り江の部分)で、広々とした入り江が浮かび、次にそこに生える「芦(あし)」、さらに芦の節と節の間へと、イメージが絞られていきます。

 「難波潟 短き芦の」が「節の間も」を導き出す序詞(じょことば)で、芦の節と節の間の"短さ"を、逢う時間の"短さ"に転じ、歌人が伝えたい下の句への流れを作っています。

 作者の伊勢は、歌でも、美貌でも名高く、また、恋多き女性としても有名だったようです。(「伊勢物語」の作者ではなかったようです!) 小野小町に次ぐ女流歌人として、「古今集」などの勅撰集にその和歌が伝えられていますが、娘の中務も伊勢の才能を受け継ぎ、三十六歌仙に名を残しています。


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